2026年に応募した4つのコンテストの記録 — 2件採択、2件落選

はじめに

2026年の前半、ReLow60 L-HE を題材に4つのコンテスト・助成プログラムへ応募しました。結果は 2件採択・2件落選 です。

応募したものは、どれも「ReLow60 というキーボードの話」ではあるのですが、聞かれていることは驚くほどバラバラでした。作ったモノの完成度を問うもの、事業として成立させる道筋を問うもの、そもそもどんな問いを持っているかを問うもの、AI とどう協働しているかを問うもの。同じプロダクトを4回、まったく違う言葉で説明し直すことになりました。

その過程は自分にとって学びが大きかったので、落選したものも含めて記録として残しています。各コンテストの詳細は個別の記事にまとめました。

一覧

コンテスト / プログラム主催結果
TiB FAB Makers Challenge 2026Tokyo Innovation Base(東京都)採択
学習・研究におけるAI活用推進助成プログラム千葉工業大学採択
DigiKey Make ONE Challenge 2026DigiKey落選(一次選考)
QWS ChallengeSHIBUYA QWS落選

個別記事


4件を通しての振り返り

同じプロダクトでも、聞かれることはまったく違う

やってみていちばん強く感じたのはこれです。

コンテスト聞かれていたこと
DigiKey何を、どう作ったか
QWSどんな問いを持っているか
TiBどう売って、事業として続けるか
AI活用助成AI とどう協働しているか

手元にあるのは同じ ReLow60 なのに、毎回まったく別の角度から自分のプロジェクトを説明し直す必要がありました。DigiKey 向けに書いた測定データの話を QWS に出しても刺さらないし、QWS 向けに書いた思想を DigiKey に出しても「で、何を作ったの」で終わります。

自分のプロジェクトには複数の説明の仕方がある、というのは応募してみるまで実感できていませんでした。

落ちた応募が、通った応募を支えていた

落選した2件で書いた文章も、無駄にはなっていません。

QWS のために言語化した 「その道具のカタチ、本当に”最適”?」 という問いは、そのあとの TiB のプレゼンの冒頭にほぼそのまま使いましたし、AI 活用助成の対話でも自分の設計理念を説明する材料として提示しました。AI との対話の最後に「もう一度やり直すとしたら何を変えますか」と聞かれたときも、「QWS の応募文と設計理念を先に話す」と答えています。

DigiKey のために書いた ProtoPedia のページも、以降ずっと参考資料として機能しています。

落ちた応募のために言語化したものが、通った応募を支えていた。 順番としては QWS と DigiKey が先で、TiB と AI 活用助成が後だったので、結果的に前半2件が後半2件の下書きになっていた形です。

自分の弱点も見えた

AI 活用助成の対話で突きつけられたのが、細かいタスクへの分解は得意なのに、それを時間軸とリソース制約の中に現実的に配置するのが苦手 という点です。基板の製造リードタイムを考えれば再発注の余地がない、という当たり前の逆算ができていませんでした。

TiB の応募シートでも「現段階でわかっている課題や不利な点」を4つ書かされましたが、そこで挙げた量産・品質保証・市場・資金の話と合わせて、自分に足りないものがかなりはっきりしました。応募書類は、通すために書くものであると同時に、自分の現在地を強制的に棚卸しさせられる場でもあったと思います。

これから

次は9月に東京で開催されるイベントに向けて、改善版と新製品の開発を進めていきます。TiB のプログラムは2027年まで、AI 活用助成は2027年5月まで続くので、そちらの成果もあらためて記事にする予定です。